はじめまして。アートハウスです。
第7回は、
標準キッチンでも“雰囲気は造作でつくる”という設計術です。
機器に投資しつつ、見える面は造作で整えると満足度が高まります。
1.結論:本体は“ほどほど”、見せ方は造作で決める

キッチン本体は標準〜中位グレードで十分です。
雰囲気は腰壁モールテックス、
造作カップボード、へこみ壁でつくります。
機器は使い勝手を左右するため、優先投資します。
【ポイント】
・“見える面”は造作で思い通りにできる。
・本体のグレード差は見た目より機能寄り。
・暮らし心地は機器×照明×配線計画で決まる。
2.なぜ造作が効く? デザインとコストの分離発想

既製本体は耐久性と保証が得られ、
造作は意匠の自由度が高いのが特徴です。
両者を組み合わせることで、
コストを抑えつつ独自の世界観を出せます。
メンテナンス性は扉材や金物選びで十分担保可能です。
【ポイント】
・本体は“機能と保証”、造作は“意匠と寸法最適化”。
・交換が容易な部位にコストを寄せると長期満足度が高い。
・“買い替える物”と“育てる面”を分ける。
3.隠す収納のセオリー:ごみ置き・配線・へこみ壁

視界のノイズは“専用の抜き”で消します。
ゴミ箱はカップボード内の抜きに、
配線はへこみ壁で隠し、掃除のしやすさも両立します。
置き場所を“最初から設計する”ことが、
散らからない近道です。
【ポイント】
・ごみ動線は“出る場所の直近”に受け口をつくる。
・へこみ壁で機器の出っ張りと配線を同時に解消。
・可動棚は“背の高い物ゾーン”を事前設計する。
4.手元美人の照明計画とダクトレールの掘り込み

眩しさを抑える間接光と、
手元の作業光をレイヤーで重ねます。
ダクトレールを天井に掘り込み、
フックや金具の見えを消すと上質感が高まります。
夜は色温度を落としてカフェのような時間に。
【ポイント】
・グレアレス器具で眩しさを抑える。
・手元は演色性を重視し、料理の色を美しく。
・“吊るす前提”の下地とレール配置を決めておく。
5.まとめ:予算を“機器”と“造作”に戦略配分

【ポイント】
・機器は掃除性と容量で選ぶ。
・見た目は造作で作るから、本体は無理に上げない。
・配線・ごみ・収納の“抜き”を先に確保する。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
“機器に投資、見える面は造作”の発想で、
等身大の予算でも長く好きでいられるキッチンが叶います。











