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コラム

2025.11.28

注文住宅で予算オーバーしないために|営業設計・元大工が教えるコスト調整術

 

はじめまして。
関西全域でお家づくりをお手伝いしているアートハウスです。

今回のテーマは、
「注文住宅で予算オーバーしないためのコスト調整術」


ARTHOUSEの代表は元大工ですので

大工・設計を担う独自の視点から

“本当に無理なく続く家づくり”

の考え方をまとめました。

 


1.予算は“構造 → 機能 → 造作 → 見せ場”の順で使う

結論として、「どこに投資し、どこで調整するか」

順番を間違えないことが

予算オーバーを防ぐ最も効果的な方法です。

 

私が大工として現場に立っていた経験から言うと、
満足度の高いご家族が共通しているのは以下の配分です。

 

・構造・断熱・窓性能(家の寿命)
・動線・収納・設備(暮らしのしやすさ)
・造作・見せ場(デザイン)

 

つまり、

「全部をよくしようとしない。大切なところを確実に良くする」こと。

 


2.予算オーバーの8割は「造作・外構・照明」から生まれる

① 造作しすぎ問題

造作家具は魅力的ですが、増えるほど職人の手間が跳ね上がります。
見えるところだけ造作にするのが最強のコスパです。

 

② 外構の後まわし問題

外構を後回しにすると予算がほぼ確実に膨らみます。
外構予算は本体の10〜15%を先に確保するのが安心。

 

③ 照明の“つけすぎ”問題

照明は数を減らし、素材を照らす“陰影設計”にすると、
見た目もコストも大幅に改善されます。

 


3.キッチンは本体より“機器”に投資が正解

キッチンは天板のグレードより、

暮らしを変えるのは機器です。

 

・海外製の大容量食洗機
・掃除が楽なレンジフード
・火力・操作性の良いIHやガス

 

本体にコストを使うより、

毎日の家事が軽くなる設備投資

後悔の少ない選択です。

 


4.後悔しない“正しい削り方”を知る

削ってOKなところ

・天井高を上げすぎない
・造作を増やしすぎない
・石材・タイルは“見せ場だけ
・ハイドアは必要な部屋だけ

削ってはいけないところ

・断熱性能
・窓性能
・動線計画
・配線とコンセント
・ランドリー収納
・玄関の広さ

 

“削るところ”と“絶対に削らないところ”の判断が、
将来の住み心地を大きく左右します。

 


5.元大工が教える5つのコスト戦略

1.見栄より“家事のしやすさ”に投資
2.見せ場は1〜2ヶ所に絞る
3.外構・照明を最初に計画する
4.収納は可変性のある設計にする
5.大工や設計者の“現場目線の意見”を聞く

 

現場を知る人間ほど「ここは削ってはいけない」が分かります。

 


6.まとめ:コスパの良い家は「順番」が違う

 

【ポイント】

・構造 → 動線 → 造作 → 見せ場の順で投資する
・造作は“必要な部分だけ”に絞る
・外構予算は早めに確保する
・キッチンは機器に投資する
・照明は“陰影設計”で数を減らす

 

予算をただ削るのではなく、
「どこに使えば暮らしが豊かになるか」

を見極めることが何より大切です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回も、家づくりをもっと楽しくする

実例ベースのノウハウをお届けします。