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コラム

2026.04.23

海がなくてもサーファーズハウスはつくれる|外観を“それっぽく終わらせない”設計のコツ

はじめまして。
関西全域で注文住宅の家づくりをお手伝いしているアートハウスです。

サーファーズハウス外観やデザインに憧れて、
「海が近くにないけど、この雰囲気の家を建てたい」
というご相談を多くいただきます。

海が近くにないのに、なぜか“海を感じる家”。
そんなサーファーズハウスに憧れる方は多いですが、実際に建ててみると「なんか違う」と感じてしまうケースも少なくありません。

実際に、外壁の色やウッドデッキだけを取り入れても、思っていた雰囲気にならなかったという声もよくあります。
理由はとてもシンプルで、見た目だけを真似してしまっているからです。

今回は、見た目だけで終わらない「本物のサーファーズハウス」をつくるために必要な考え方を、設計の視点から分かりやすく解説します。

 

【目次】
1.サーファーズハウス外観が“それっぽくなる”理由
2.外観を決めるのは屋根の出し方
3.L型カバードポーチが生む奥行き
4.正面からの見え方を設計する重要性
5.素材とディテールで完成度が決まる

 

1.サーファーズハウス外観が“それっぽくなる”理由

サーファーズハウスというと、ブルーの外壁や白い柱、ウッドデッキといったイメージを持たれる方が多いと思います。

ですが実際には、それらの要素を組み合わせただけでは“海外っぽさ”は成立しません。

大切なのは、建物全体のバランスと見え方です。
屋根の出方、壁の凹凸、デッキの広がり方など、細かな要素が積み重なることで初めて「雰囲気」が生まれます。

つまり、パーツではなく“構成”でつくるのがサーファーズハウスの本質です。

サーファーズハウス 外観 カバードポーチ

 

2.サーファーズハウス外観を決めるのは屋根の出し方

外観の印象を大きく左右するのが、屋根の出し方です。

サーファーズハウス外観らしさを出すためには、1階の屋根がしっかりと外に張り出していることが重要です。

この屋根の張り出しがあることで、日差しを遮る影が生まれ、立体感が強調されます。
さらに、雨を防ぐ機能性も兼ね備えるため、デザインと実用性の両方を成立させる要素になります。

逆に、この屋根の出が少ないと、一気に平面的で軽い印象になってしまいます。

見た目の印象を整えるためには、まず屋根の設計から考えることが重要です。

サーファーズハウス 外観 カバードポーチ

 

3.L型カバードポーチが生む奥行き

サーファーズハウスの大きな特徴のひとつが、カバードポーチです。

多くの場合、正面だけにウッドデッキを設けることが多いですが、それだけでは奥行き感が弱くなります。

そこで有効なのが、L型に広げる設計です。

デッキを横方向にも伸ばすことで、視線が流れ、建物全体が大きく見えるようになります。

さらに、屋根も連動して広がるため、外観に立体的な陰影が生まれます。

実際の広さ以上に「広く感じる」設計ができるのが、このL型配置の大きなメリットです。

サーファーズハウス 外観 カバードポーチ

 

4.正面からの見え方を設計する重要性

家づくりでは間取りや室内に意識が向きがちですが、外観は“どう見えるか”を最初から設計することが大切です。

特にサーファーズハウスは、正面からの見え方が完成度を左右します。

玄関の位置、屋根の重なり、デッキの始まり方などを細かく調整することで、奥行きとバランスが整います。

例えば、すべてを正面に揃えてしまうと単調になりやすく、逆に一部をずらしたり引き込んだりすることで立体感が生まれます。

この“少しのズレ”が、海外の住宅らしい自然な雰囲気をつくるポイントになります。

サーファーズハウス 外観 カバードポーチ

 

5.素材とディテールで完成度が決まる

最後に重要になるのが、素材と細部の仕上げです。

外壁の色だけでなく、木部の見せ方や塗装の仕上げ方、柱や軒裏の質感など、細かな部分が全体の印象を引き上げます。

例えば、木部はただ使うだけでなく、木目が見える塗装にすることで一気にリアルな雰囲気になります。

また、屋外で木を使う場合は、水の流れや通気をしっかり考えることで、耐久性も確保できます。

見た目と性能を両立させるためには、こうしたディテールの積み重ねが欠かせません。

サーファーズハウスは、決して特別な立地でしか実現できないものではありません。

設計の考え方を理解し、要素を丁寧に積み重ねていけば、どんな場所でも“海を感じる家”をつくることができます。

これから家づくりを考える方は、ぜひ見た目だけではなく、その裏にある設計の意図にも目を向けてみてください。